artists and artisans

CATHEDRAL GLASS

ステンドグラスの思い出

17年前の旅ではイタリア5都市に加え、パリ、バーゼル、チューリヒ、ローザンヌ、ジュネーヴも訪れた。特に印象に残っているのが、スタイルが対照的な、パリのサント・シャペルのステンドグラスと、チューリヒ大聖堂のシャガールのステンドグラス。初夏の太陽光が差し込む環境で見た両作品は、どちらも息をのむ美しさだった。自分がミニチュア人形になって宝石箱の中にいるようだった。パリのシャガール作品ではオペラ・ガルニエの天井画が有名だが、ステンドグラスは初めて見た。構図が固いステンドグラスの印象を覆す、柔らかさ、軽快感、透明感、見事な色のグラデーションで、平面ガラスでこんな表現ができるなんて神業と思った。

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(画像はスティベルト美術館の装飾窓)

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ARTISTIC INSPIRATION – FRESCO

フレスコ画の思い出

初めてのイタリア旅行でパドヴァを訪れたのは、尊敬する人に「芸術的職業を目指すならパドヴァのスクロヴェンニ礼拝堂のジョットのフレスコ画だけは見てくるように、強く感じるものがあったら、厳しい芸術の世界でやっていくことができるかも知れない」と言われたため。長い修復が終わり、一般公開が再開して間もなかった。礼拝堂に足を踏み入れ天を仰いだ瞬間、雷鳴に打たれたような衝撃を受けた。ジョットが天空を表現するのに用いた青色の美しさは、万語を費やしても足りない。こんなに美しいものがこの世に存在すること、芸術作品が7世紀を経て今も尚、人々に感動を与えてやまないことに、体中に電気が走るような感覚を覚えたのを、今も記憶している。自分は美術品修復家になると心に決めた、思い出の場所である。

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(画像はサン・サルヴィ教会アンドレア・デル・サルト作『最後の晩餐』部分)

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ARTISTIC INSPIRATION

Excellent craftsmanship.

Master of Mosaic “FRATELLI TRAVERSARI”, Florence, Italy.

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フィレンツェ・モザイク

スカリオーラとモザイクは似ているがテクニックが異なると述べたが、モザイクもフィレンツェの重要な伝統芸術である。昨年の職人展で知己を得た、フィレンツェ・モザイクの老舗フラテッリ・トラヴェルサーリ社を紹介する。画像では3種類のモザイク技法を見ることができる。①はめ込み式(フィレンツェ・モザイクと呼ばれる)、②サイコロ状に砕いた石を組み合わせる方法(ラヴェンナの教会、フィレンツェではサン・ジョヴァンニ洗礼堂やサン・ミニアート・アル・モンテ教会の天井に見られる)、③細い棒ガラスを無数に組み合わせる方法(ミクロ・モザイクと呼ばれる)。

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(画像はスティベルト美術館所蔵モザイク作品)

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“SCAGLIOLA BOX” EPILOGUE

海と青

海だから青なんて芸がないと書いた矢先、米国のデパートの人がアトリエに来た。海関係のモチーフのインテリア・オブジェは大変人気があり、よく売れるそうだ。私もパートナーも、海より高原・湖派、色は青系より赤系が好きなので、少数派嗜好ということになる。しかし特別注文では、私たちの個人的趣味に一切関係なく、顧客の希望通り制作する。海シリーズは、自主的には選ばない制作テーマなので、新しいことに挑戦する良い機会となりそうだ。

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NEW COLLECTION “SCAGLIOLA BOX”

新作「スカリオーラ・ボックス」について6

ビアンコ・ビアンキ社の取引先である米国の大手デパートでは、今年のテーマが「海と青」だったそうだ。海だから青という発想は、何て平凡で想像力に欠けるのだろう、と心の底で思ったら、他のイタリア人も皆同じ意見で苦笑した。魚、貝、珊瑚には、赤、橙、ピンク、黄、緑、白、黒、茶、銀だってあるのにね、という話で、それなら意表をついて、海がテーマで、欧米人が好きな赤を基調としたオブジェを作ろうということになった。

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NEW COLLECTION “SCAGLIOLA BOX”

新作「スカリオーラ・ボックス」について5

欧州各地で開催される家具と室内装飾の国際展示会の数年来の傾向として、石と金属、革と金属、木と金属など、複数の異なるマテリアルを組み合わせた作品を多く見かける。個々の職人レベルで見ると、そのような取り組みは何年も前から見受けられる。私たちも、製本の基本素材である革、紙、布に、真鍮、銀、ガラス、木などを組み合わせる試みは、アトリエ創業前から10年以上行っている。石+革+木+金属を用いた「スカリオーラ・ボックス」を機に、よりモダンなデザインと色合いの作品にも挑戦したい。

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NEW COLLECTION “SCAGLIOLA BOX” 3

COLLABORATION BIANCO BIANCHI + ATELIERGK FIRENZE

新作「スカリオーラ・ボックス」3

ビアンコ・ビアンキ+アトリエGKコラボ作品

材料:フィレンツェ製スカリオーラパネル、トスカーナ製特注木箱、

トスカーナ産仔牛革とスエード、イタリア製中性紙と厚紙。

艶出し加工およびエンボス仕上げ。

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NEW COLLECTION “SCAGLIOLA BOX” 3

COLLABORATION BIANCO BIANCHI + ATELIERGK FIRENZE

Materials: Scagliola in slate (ardesia) panel, bespoke wooden box

hand-crafted in Tuscany, vegetable tanned Tuscan calfskin,

natural tanned Tuscan split suede, acid-free paper and cardboard produced in Italy.

Blind tooling.

Contact us for further information.

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NEW COLLECTION “SCAGLIOLA BOX”

新作「スカリオーラ・ボックス」について4

これも植物柄と並び、スカリオーラの伝統柄である。あまりに典型的なので、こちらも正直なところ最初は少しがっかりした。でも完成品を眺めると、貴族の邸宅を思わせる重厚感があり、再評価した。男性好みの絵柄であり、黒か紺色の革を合わせても良いと思う。宝石箱の代わりに、葉巻箱にも挑戦したい。葉巻箱は、芳香性から内部に無垢のシダーウッド、湿度計と保湿装置を内蔵し、様々な葉巻に対応できる大きさを考える必要があり、今後の課題である。私もパートナーも喫煙しないので、葉巻について知らないことが多く、詳しい人から話を聞くと勉強になる。書籍やネットでのリサーチは勿論、専門店を直接訪れて質問することもまた、小学校の夏休みの自由研究に似て、新しいプロジェクトの楽しみである。

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NEW COLLECTION “SCAGLIOLA BOX”

新作「スカリオーラ・ボックス」について3

シンプルな構造だが、綿密な計画、適材調達、試作、改良、重量調整、細部調整、そして完成まで、半年以上を費やしている。個人的には、ネオクラシックやアールデコなど幾何学的要素のある模様とシックな色調が好きで、現代の室内装飾でもミニマル嗜好が主流な気がする。一方、ビアンコ・ビアンキ社では伝統柄、とりわけカラフルな植物柄の需要が多いらしく、新しい作風への挑戦に消極的なのだが、次回は何とか重い腰を上げてもらえないかと願っている。私たち自身も含めフィレンツェの職人は、考え方が保守的で頑固な人が多く、長所でもあり短所でもあると思う。

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