ツバメの話4
燕は人間を怖がらない。窓の外に物干しの縄や外窓の留め具があると、早朝と夕刻に飛んできて囀っている。自宅の物干し縄にも毎朝5時に一羽の燕がやって来る。勝手に「うちの子」と決めて「ラリック」と呼んでいる。個々の燕で微妙に囀り方が違うので識別できる。寿命4~5年だと、今年も会えるか、最後の年か、と祈る気持ちだ。先々代ラリックの4年は、彼が来て囀り出すと次々に数が増えて家族大集合、2本の物干し縄が楽譜のようになり、早朝からかなり騒がしいのだが、あまりの愛らしさに心が和んだ。
写真:キャンティのパートナーの両親宅に毎夕来る子たち。フィレンツェで見る燕とは色と大きさが違うので別種の燕。
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